ホンダGL400 絶滅危惧種cafe化計画

マイナーバイクたちのユルくて縛りのないカスタム計画 (^o^)/時々雑談

ファラリスの雄牛

それは鈍い黄金色に輝き揺らめいていた。

 

時はローマ時代

シチリアはアグリジェンドの王、ファラリスの命によりペリロスが製作した真鍮製の雄牛。

「お命じの通りに仕上げて参りました」

ペリロスは城内の広場に置かれたその雄牛の傍らに畏まり、王にそれを献上した。

「ほう。どのようなものか、汝が中に入り試してみよ」

王はペリロスに命じ、暗い予感を感じながらも命じられるままにその雄牛の中に入る。

刹那、王は雄牛に鍵を掛け、火を放つよう従者に命じた。


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「ヴァオオオオーン...」

雄牛は熱せられ、その体をより金色に光らせると、雄牛の口からは噴き上げる熱風と共に獰猛なそれが放つ雄叫びのような音響が響いた。

雄牛の体内のペリロスが叫ぶ絶叫は、真鍮の音管によってあたかも雄牛が嘶くかの如く細工されていたのだった。

真鍮の体内で火に焙られた人間の骨は、取り出したとき黒曜石のような輝きを持つという。

「よくやったぞ、ペリロスよ」

こうしてこの雄牛を産み出したペリロスは、その作品の初めの犠牲者となったのだった。

やがてこの雄牛は残酷な拷問具として用いられ、ファラリスの命により数々の人々をその体に飲み込んでいった。

そしてその後、シチリアを追われたファラリス自身もこの雄牛に飲み込まれる事となったのだった。

 

この小噺が史上最も残酷な拷問具と呼ばれる「ファラリスの雄牛」の伝説です。(多分)

 

怖いよ 笑

だがしかし!

このGLに名付けるべき題材としては申し分のないネタを見つけてしまいましたね。

雄牛→黒牛

人が入る→人が乗る

熱せられる→エンジンの熱

拷問→タイトなポジション

シチリア→イタリアンカフェスタイル

音管による絶叫→マフラーの音

なるほどなるほど 笑

 

ホンダ車は昔からスーパーブラックバード、ファイヤーブレード、スーパーホーク、ホーネットなどなどなかなかのサブネームがついていますが、本当はGLもウイングというサブネームが有りながらもなかなかピンと来ない訳でして、もう少し相応しい禍々しくもテンションの上がるネームがないかと探していたのです。

ということで、

イタリアンネオクラカフェを目指すこの黒牛GLのコードネームは、この逸話から「Phalaris」と命名しようと思います(^o^)/

 

「そのバイクに跨がった者は、雄牛の両角から発せられる灼熱と轟音と共に、身を焦がすように疾走するという」

いやぁ、なんとかmidnightに出てきそうな、なんとも中二な表現ですね  笑

 

英表記はBrazen bullなのですが無粋なのと、ブルは個人的にNGワードなので。

調べていると、「オズボーンの牛」や、闘牛、ロデオ、北欧神話やイタリアはトリノの紋章、邪教のシンボルなど沢山ネタは出てきましたが、このファラリスの雄牛が一番中二心に響きましたね  笑

 

まぁ、作業をしない日常はこんな思索ばかりやってるわけです 笑

早速エンブレム試作してみよう\(^o^)/